追憶のリピドー -Tsuioku no repido-
脳裏に焼き付く、友の言葉。
その瞬間から、記憶の中だけが彼の言葉の記録
もう録音は出来ない。
あの時、電話をしていた彼が、電話をしたまま事故って
僕の耳には彼の叫び声と
金属が叩き潰される音だけが残っている。
あれから幾時が経ち、
僕の耳の中には、まだあの時の音が残っている。
鼓膜に響く音が脳に入ってくる。
僕に聞こえる
人々の会話や
動物の鳴き声や
都会のざわめきや騒音は
すべて、あの時の事故の機械的に響く金属音がフィルターになっている。
もう、
彼の声をきくことはできない
録音する事も出来ない
消去する事もできない
・・・そしてリピートだけがかかっている。
98.5.28 from "CASSIOPEIAから愛をこめて"