傘がある -KASA ga aru-
たしか、家を出た時は雨が小雨だった。
昨日の夜半過ぎの夕立で濡れてしまった洗濯物はしまっておいた。
朝起きたら軽く湿っている。
小雨だったはずの雨は駅に着く前に力強く降り注ぎ始めた。
駅で傘を購入。一足遅いか、なんて思いながら手にする
1900円
長めの柄で大きめ
山の手線に乗り、
揺られる。
駅に着くと、外は雨も止み、傘は封も開けずに小脇に抱える。
ほのかに靡く風がやんわりとしている。
東京は梅雨明け宣言どうなったっけ?
仕事しながら、憂うつ。
机の脇には背丈のある傘が鎮座する。
なんで、机まで持ってきたんだ?このかさ。
カーペットが敷かれたオフィスには、傘が似合わない。
日が射す。少々ピーカン、おとついの暑さがじんわりと戻る。
あちぃ
昼過ぎに新宿へ
さっきの日差しの強さが頭に残り、
傘は机の前に置きっぱなし
新宿にて・・・雨
駅から歩くところなので小雨の内に足早に・・・
やはり暑い。
ほどよい風、いや下から突き上げるもわっとした熱気がいや。
帰社。
相変わらず机の前には傘がある。
夜半過ぎまで仕事が続き、いくつかのメールを交わしながら、
会社に泊る事も覚悟していたが、
なんとか終わる・・・ああ、飯を食おう。
飯の為に外へ出る。夜の町は空が見えない。
心配なので傘を持つ。
泣き真似な空は好きくない
会社へ戻り、翌日の仕事の準備をする。
明日も朝から新宿へ、どうやら今週末は休めなさそう。
帰宅時間
外へ出る、ああ、夏の夜っぽいなぁ。
額にじとっとくる。
さ、帰ろう・・・傘を持とう
12時の町は静かで、
恵比寿も騒がしそうで、しずかで、くらくて、
落ち着くような、寂しいような、ああ夜だなぁと感じる
駅前。
頬に雨、ぽつり、ぽつりとやってくる。
傘をさす
15時間前の傘を開く、
大き目のかさ。
しとりと落ちてくる小雨、ああ雨だなぁ
家につき、傘をおく。
よかった使えて、今日はそれだけ。
傘と雨に降りまわされた一日。
明日も雨かな、どうかな、
小雨のついか傘を眺めながら
部屋に吊っておいた洗濯物は、乾いているような、しめっているような。
複雑な気分
僕の部屋には、傘がある
from "CASSIOPEIAから愛をこめて"98.7.10