立秋 -Aki no Hajimari-
夏の日差しが一番強まる8月
立秋は狙い済ましたようにやってくる
夏はこれからなのに、
東京を襲うはずの最高気温は、秋を迎えるこの日より後ろにやってくる
過去30年間の最高気温は、
立秋前が15回、後が15回
秋を告げても、まだ夏
なら何故、古の識者は立秋という日を決めたのだろうか
雄と雌が、
己の欲望のままに、
持ちうる武器を振り回す事の出来る夏
祭りの後は武器を鞘にしまい
巣に帰っていくだろう
立秋はそんな獣達の帰巣の合図
それは野営地のトランペットの音色にも通じ
遠く見える事のない水平線の彼方
あんなに青く輝いていた夏の空が
真紅の血の色に染まっていく
獣の狩の季節は一度終わりを迎えよう
僕らは巣へと戻っていく
やがてくる
秋の狩りの準備をするために
立秋、
それは戦地の進軍ラッパにも通じ
98.8.12 in da house