癒しの夜に - Holy night -

商業主義の申し子であろうと
神教徒を侮辱する無宗教家の宴であろうと

今夜が聖夜である事に代わりはなく、

それだけは覆しようのない事実


街には笑顔が並び
昨日まで誰もいない店に
行列が出来る。
今日行列がないのは吉野屋だけかもね

呑んでいる仲間がそう呟いた。


癒しの夜に

君がいない街で酒をあおり、
今日という一日は昨日と何も変わらないけれど、
何かから逃げるため
何かを必要とするために
僕らは、それぞれのこの一夜に挑む

二人でいようと、
仲間といようと、
一人でいようと、
家族でいようと、

全ては癒しの夜の出来事で
どれも正しい選択だろう

心が癒されていく、
それが達成されれば、きっとどんな過ごし方をしてても構わない。

癒しの夜に
卑しき行為を繰り返しても

街には寄り添う影が並び
昨日まで緑色のランプが付く店に
「満室」の文字が躍る
今夜は、ちょっとした群発地震だね

ほろ酔い気分の小犬がそう呟いた


癒しの夜に

一人でいることにはもうなれていて、
それでもアナタを探していた
長い時間の苦労が
一瞬の喜びを生むのなら
僕はそれを我慢出来るまでに君を愛していた

アナタが呆れていても、
アナタが嫌がっていても
アナタが喜んでいたとしても、
アナタが・・・

全ては癒しの夜の出来事で
これはあくまでも僕の為の行為で

心が癒されていく、
それが達成されれば、きっとどんな過ごし方をしてても構わない。



癒しの夜に


それぞれの「一人」が心に強く想った「一人」は誰だったのだろう?

すべての「一人」にとって、癒しの夜でありますように


寒くなった街で、吐いた息が空中で分散して、
雪が舞い散るように見えた。

98 12 25 in da house


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