木 7 11月 2002
今回は、少々くだらないお話にお付き合い願いたい。
マジシャンであるために、トランプというのは切っても切れない関係である。無論、トランプを使わないマジシャンもいるだろう。ステージマジシャンであればあまり関係がないかもしれない、が、一度もカードマジックをしたことが無い人というのはそんなにいないはずだ。
なので、トランプはマジシャンにとって切っても切れない関係とする。
ステージマジックにおいて、ミリオンカードなどで使用するカードは色々ある。私はニールセンカードを使用しているが、そうではない方もいるだろう。こっちはあまり語れる知識がないのでパス。
今回はクロースアップマジックにおけるカードの話である。
クロースアップマジックで使用するカードの定番といえば、”U.S.Playing Card Company”の「バイシクル」シリーズである。現在、日本で最も販売されているのは、ライダーバックシリーズである。赤と青の2種類がある。皆さんもご承知だろう。
ここ最近の話だが、TI東京さんがマジックマスターカードというものを発売している。聞けばマジックキャッスルのメンバーが、紙質、デザインなど細部にまでこだわって作った、マジックキャッスル公認のクロースアップマジック用のカードです。との事。
(2007/2/14追記)すでに販売終了している。
まあ、マジックキャッスルが公認しようが、どこが協力しているのか、など世間のしがらみは向こうの方に置いておいたとして、マジシャンはどのカードを使うべきだろうか。
非常に悲しい事だが、マジックカードPROを使用していると、白い目で見るマジシャンがいる。おそらく畑違いの団体だからなのか、非常に村八分的な扱いをされた事がある。逆もまたあり、マジックカードPROを主に使用する団体でバイシクルを使っていると、「今日はネタでもやるんですか?」と言われたり。
私からすれば自分が使いやすい方を使って何が悪いとフォントを大にして言いたくなるような事なのだが。
バイシクルもマジックカードPROも、これに加えてBeeなど、私はそれぞれに長所短所があると思っている。バイシクルに関しては、最近は品質の低下が激しすぎる。一時期の安定した品質は一体何処にいってしまったのか、嘆かわしいものである。
マジックカードPROは最終的な加工がバイシクルとはまったく異なるため、バイシクルの質感を好む人から見ればダメカードの烙印を押されるだろうが、意外と長所も多い。短所は、おそらくバイシクルの長所部分になるのだろう。品質の安定度は抜群である。
Beeはカード自体が特殊だ。エッジレスはマジック自体に問題を起こす可能性を持っているが、一方で短時間で手になじむという点では他の追随を許さない。さすがギャンブリングカードである。
私は、現在はマジックカードPROを比較的利用している。しかしバイシクルやBeeを使わない訳ではない。時には、こちらを利用する場合もある。
私は、プライベートパーティなどに呼ばれた場合に見せるルーティンでギャンブルをモチーフにしたショーを組む事がある。この場合、私はBeeを全ルーティンで使用し、その雰囲気を作り出している。Beeに何故エッジがないか、などの話をプレゼンテーションに組み込むなど、良い効果を生むケースが多いからだ。
また、サロン以上の大きなステージでデックを使う場合はバイシクルを使うケースが多い。これはジャンボカードを使用するルーティンを含んだ場合に、一つのショーのなかで何種類ものデザインのカードを使用することを避けたいという配慮のためである。マジックカードPROには現時点ではジャンボカードが存在しない。
今まで、カードといえばバイシクルだっただけに、カードマジックPROの出現というのはマジック界においては一つの実験だと思われる。私は、自分が使いやすいカードを選ぶべきと思うのだが、皆さんはどうお考えだろうか。