木 19 12月 2002
前回に引き続き、タネ明かしに関して
実は私のこの全3回で語られる内容には一貫して一本の柱となる原則がある。結果的にこの原則を手を変え品を変え説明しているだけだったりするので、一回ですんでしまう話かもしれない。
また、この現時点での結論は最終結論でないことも明確にしておきたい。これはこれから先しばらくは監視し、研究しなければならない課題である。また結論が大幅に変わることも考えられる。
さて、前回のマジシャンに続き、今回はマジックファンとしての考え方を。
結論から言うと、マジックの一ファンとしては、テレビにおけるタネ明かし番組は「NO」である。理由は非常に明確で、「つまらない」からだ。
現在のマジックのタネ明かし番組に共通して感じるのは、見せてはいけないモノを晒させる事によって視聴者側の優越感を煽る手法だ。「知られちゃいけない事を晒してやがるぜこのバカは」的な番組の構成は見ていて反吐がでる。
一方、「こんな凄い事がこんな簡単にできるんですよ」的な教えますよマジックという感じのものは、これまたツマラナイ。テレビを通じて万人が知っているマジックを一体誰がやるというのだ。まあ、そんなに言うほど、タネアカシ番組は視聴率がよくない。ここのところ乱立傾向が進んでいるせいか、その新鮮さは薄れてしまっている。
テレビ的には裏見せますは番組のキャッチ−も分かりやすいのだが、それが視聴者が本当に望んでいるかといえば、あまり望んでいない気がする。かくいう私も、タネあかし番組よりも「ごまっとう特集」のほうが興味がある。いや、藤本美貴しばりでもいい。そうじゃねえって。
しょせんタネアカシ番組は一発屋であると考えられる。最初は新鮮さがあっても、それを続けていればやがて飽きられるのだ。実際に視聴者は飽きているのではなかろうか。番組においてマジシャンは概ね悪役であり、「タネを見破ってやりましょう、コンチクショウ」的な司会やナレーションが入るのは見ていてあまり気持ちよくない。
一方でこういう番組が先行する背景にはテレビに耐えられるマジシャンが少ないからではないかとも考えられる。
テレビに耐えられるマジシャンというのは、マジックの技術だけでなく、芸能人としての魅力や強さが必要だ。初代引田天功氏やミスターマリック氏などはマジシャンとしての技術だけでなく芸能人として通用するカリズムを備えていたからこそ、継続して番組として成立したのだろう。トランプマン氏も近い意味で同列と思われる。
昨今のタネアカシ系にマリック氏やトランプマン氏が登場しているのは本人の考えがあるのだろうから否定はしない。私はあまり見たくないので見ないだけである。
テレビで見るマジシャンはあまり面白くない。これはマジシャンはマジックが出来るだけで、マジックをとってしまうと、意外と芸能界で通用しないレベルのキャラクターだからではなかろうか。マジックファンとして、マジシャンをブラウン管の中で多く見れるのはありがたい事ではあるが、出ているのを見れば見るほど、芸能人(タレント)としては、周りの人よりも格下感を感じてしまう。マジシャンなんだからマジックだけでテレビに出ればいい、と言っても、そうはならんのだから、タレントとしての個性を持ち合わせたマジシャンがブラウン管に登場しないかな、とマジックファンとしては切に願うのであった。
さらに続く。